北海道の代表的な樹木の白樺。白い独特の木肌は北海道のイメージシンボル。作陶家 工藤和彦氏が北海道に住み、その風土にこだわった作風を日頃から考えて出来上がったのが、この「白樺刷毛目シリーズ」。白い泥を刷毛で塗り、白樺の灰を釉薬にして施して焼き上げました。
白樺そのものを原料にして、白樺のイメージを最大限に引き出し雄大な北海道の大自然の息吹を感じでいただける器です。
コーヒーはもちろんですが、スープカップとしての使い方もおすすめです。
2億年前の粘土
北海道北部の広大な牧草地帯。ここには約4万5千年前から大陸より日本海を越えて飛来している「黄砂」の堆積した粘土があります。この粘土は科学的に年代測定したところ2億年前のものだと分かりました。太古の大地が風で飛んでやって来たのです。ダイナミックな地球の息吹によって自然が作り出した奇跡の粘土と言えるでしょう。この粘土の粒子は細かく、粘りとコシがあり、薄くて強度のあるうつわを作る事が出来ます。
「大地」に対しての敬意と「自然」への謙虚な気持ちを忘れ無いようにシャベルで手掘りしています。
シンプルで使いやすいかたち
昔ながらの機能的なシンプルなかたちを基本としています。ロクロは蹴りロクロを中心に使用して、ゆったりとした自然なフォルムを生かすように心がけています。
日々の暮らしの料理を盛った時に見栄えするようにうつわの形状、寸法に気を配っています。
自然の風合い
うつわの表面のガラス質の皮膜(釉薬)は古来から伝わる「木灰」を使った「灰釉」の調合です。
この木灰は「ナラ」「シラカバ」「イタヤカエデ」など身近な地域で伐採された広葉樹を割って、1年かけて乾燥させたものを冬に薪ストーブで燃やして出来たものです。大量な樹木から僅かな量しか採れないので、天然の木灰はその手間を考えると大変貴重です。
しっとりとした表面の風合いは「木灰」ならではのものです。
樹木を伐採する場所や季節によってその灰の性質も微妙に異なり、一個一個変化に富んだ表情をうつわに与えています。
(径8センチ×高さ8センチ)
表書き(御礼・御祝等)、ご記載のお名前はご注文時に備考欄にてお知らせくださいませ。